アラブの女性写真家が伝える、差別に立ち向かう女性の姿

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ローラ・ブーシュナックさんはアラブの女性写真家としてプロジェクトを立ち上げ、世界中の人にインスピレーションを与えたい、と活動しています。

彼女がこういった活動をしている原動力となったのは、実際の彼女の経験です。

女性の地位が低いアラブ社会で、高校へ進学することを認められなかった過去を持つ彼女だからこそ、アラブ女性の現状を世界中に伝えようと思ったのです。


それはどのような活動なのでしょうか。TEDトーク を参考に紹介します。


ローラさんはまず、自分と同じように現状に疑問を感じ、教育の力で未来を変えてきた女性たちを探し始めました。そしてそれを記録することにしたのです。

しかし、初めはそういった女性たちにインタビューすることも簡単ではありませんでした。 

「あなたの話がきっと希望を与える」「自分のコミュニティーのお手本になろう」と情熱をぶつけ、やっとのことで承諾してもらう、というパターンが多かったのだそうです。

ローラさんは彼女たちを被写体にして写真をとり、そこに彼女たちそえぞれの思いや伝えたいことを書いてもらうように頼みました。

イエメンで教師をしているアイシャさんは、

「私が教育を受けたいと思ったのは、自立して何でも男性に頼らなくても生きていけるようになりたかったからです」

と書いています。

しかし、中には文字を書くことができない人もいました。最初の被写体になってくれたウム・エル=サイドさんです。サイドさんは、初めて会った時、ほとんど何も書くことが出来なかったのです。

そんなサイドさんも、NGOが開く読み書き教室に通い、だんだんと読み書きを身につけていきました。

夫のメールに書いてあることが読めるようになったということで、夫に教室をやめるよう脅しを受けたことも。

それでも彼女が教室に通い続けたのは、私たちが普段しているような、買い物する時の計算や、子どもの宿題の手伝いをしたかったからでした。


数々のアラブ女性に会ってきたローラさんですが、最も衝撃を受けたと言う少女が、イエメンのファイザさんです。

ファイザさんは8歳の時学校を辞めさせられ、結婚させられたのだと言います。しかしその人との結婚は、1年で終わってしまいました。

その後14歳の時、彼女は60歳の男性の第三夫人となります。そして4年後には3人の子どもを持つシングルマザーになっていました。

離婚歴に対するジレンマや、学校に戻る事に反対する両親との対立など、さまざまな困難があったファイザさん。それでも、自分の人生を自分で決めるためには教育しかないと思ったそうです。

そんな彼女は今、26歳でNGOの援助を受けながら大学に通っているのだそうです。


アラブの国は大きく変化しています。しかし未だに女性の立場は辛く難しいものです。

写真家であるローラさんもまた、ここまで来るのにたくさんの困難を乗り越えてきたのだと言います。

しかし、このプロジェクトで様々な女性と関わっていく中で、教育格差の壁は乗り越えられるものだということを教わったのだそうです。

「自分の思いこんでいることに疑問を持つこと、周りがなってほしい人間ではなく自分がなりたいと思う人間になること。そして奴隷の立場を受け入れず、自由に生きること」

こういった考えを持って生きていくことが大切だと語りました。

社会や経済の問題で困難を強いられているアラブ諸国の女性たち。私たちが今できることは何なのでしょうか。


この記事を書いた学生ライター

Moe Miura
Moe Miura
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海外ドラマ・映画に影響されて15歳でアメリカ留学へ。現在大学では海外から来た生徒と一緒に授業を全て英語で受けています。最近はイベントで通訳をしたり、韓国語を勉強したりと忙しい日々を送っています!主に海外の記事を参考にオリジナル記事を作成していきたいと思います!

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