スティーブン・クロザスカさんは子ども向けの本を書く著者です。彼はあるとき、給食のおばさんを題材にした本を作りました。
普通、子どもの本で書かれるヒーローというものは仮面ライダーやプリンセスなどですよね。
しかし彼が選んだのは、給食のおばさんでした。それは一体なぜなのでしょうか?そしてその絵本から生まれた結果とはどのようなものだったのでしょうか?
TEDトーク を参考に紹介します。
・Why lunch ladies are heroes By Jarrett J. Krosoczka
「なぜ給食のおばさんがヒーローなのか」By ジャネット・クロザスカ
彼が絵本作家としてデビューしたのは2001年のことでした。その時、彼はその事を発表し、また生徒たちに話をするために母校を訪れたのだといいます。
彼が食堂でプロジェクターをセッティングしている時、ふと見るとそこにいたのは彼が小学生の時にいた給食のおばさんでした。
彼は思わず彼女に声をかけ、元気かどうか尋ねました。すると彼女は「スティーブン・クロザスカ?」と返事をしました。
苗字を覚えていたことも驚きだったのだそうですが、スティーブンは彼の叔父だったそうで、彼女はその時からずっと給食のおばさんをしていたのです。
そして、この偶然の出会いが彼が給食のおばさんについての絵本を書く大きなきっかけになったのです。
魚のフライのヌンチャクを使いサイボーグやお化けと闘う給食のおばさんを題材にした、ランチレディー小説シリーズを書き始めました。
そして、このシリーズが世に出るや否や、たちまち大人気となり、子ども達からたくさんの手紙やカードを受け取ったそうです。
そしてどの学校に行っても、給食のおばさんに「私たちのようなものをスーパーヒーローにしてくれてありがとう」と言ってくれたのだとか。
その大きな理由は、給食のおばさんたちはそれまで社会の中でそれほど大切に扱われていなかったからです。
そして、このシリーズが初めて刊行された際のパーティーで、彼は母校にいたあの給食のおばさんを招待し、一緒に写真を撮ったのだそうです。
そんな彼女が亡くなったのがその2年後。葬儀に行くと二人の写真が棺桶の横に飾られていたそうです。
それほど彼女は自分の価値や存在が認められたことを喜んでいたのです。
そんなこともあり、彼は給食のおばさんに感謝する「スクールランチヒーローデー」をアメリカ中に作りました。
毎日3000人、年間にして5億食をも作っている給食のおばさん達。そんな彼女たちに感謝する日を設けたのです。
感謝の方法は子ども達によってさまざまだったそうです。漫画や似顔絵を描いたり、ピザを作ってあげたり、花を送ったり。
そんなことがあって、給食のおばさんは彼に
「今日まで私は学校の隅っこにある惑星にいる気持ちでした。誰も私の存在価値に気付いていないようでした」「でもこの企画から自分のしている事に価値があるということが分かりました」という言葉を送ったのだそうです。
子どもは学ぶために食べることが必要です。そしてそういった環境を守っているのが給食のおじさんやおばさんです。
そして彼は、このスクールランチヒーローデーがなくても、常に感謝してほしいと願っているそうです。なぜならこの企画で分かったように、感謝は受け取る人の人生や、感謝をする人の人生をも変えてしまうからです。
みなさんも、身近なところから感謝を始めていきましょう。
海外ドラマ・映画に影響されて15歳でアメリカ留学へ。現在大学では海外から来た生徒と一緒に授業を全て英語で受けています。最近はイベントで通訳をしたり、韓国語を勉強したりと忙しい日々を送っています!主に海外の記事を参考にオリジナル記事を作成していきたいと思います!