「マルチタスク」と聞くと、なんだかかっこいい響きがしますよね。
「マルチな(に)タスクをこなせる」、つまり様々な事を一度に何でもやってのけてしまうことです。
自分では気づかないうちにマルチタスクをしているということもあります。例えば「人と話しながら携帯でメッセージを送る」、「テレビを見ながら携帯をさわる」など。
仕事場で「マルチタスク」が出来る人は重宝されるでしょう。効率が良いという事になりますからね。
しかし、見落としがちなのが、最初に述べた「普段気づかずにしているマルチタスキング」です。
人と話しながら携帯を触ったり、きれいな景色の中を歩いていても携帯で何かを調べたり……そんなマルチタスクは、「良いこと」と言えるのか。
そう疑問に思い、無意識のマルチタスキングを減らすために立ち上がったのが、デザイナーであるパオロ・カルディ―二さんです。
「デザイナーとマルチタスキングを減らすことに何の関係があるの?」と思うかも知れませんが、実は彼は、マルチタスキングを減らすおもしろいアイテムを発明したデザイナーなのです。
それは一体どんなものなのでしょうか。TEDトーク を参考に紹介します。
もともと、カルディーニさんもマルチタスクには賛成でした。デザイナーであり、教育者でもある彼は、生徒たちにもマルチタスキングを勧め、教えてきたのです。
しかし、彼自身が実際にマルチタスキングをしてみると、どうなったか?
彼は料理をしながら電話に出て、その間にチャットもしながらSNSに写真のアップロードをするというマルチタスキングをしたそうですが、その結果、彼の目の前には焦げきったお肉……。マルチタスキングが成功したとは言えません。
このように、スーパーマルチタスキングを完璧にこなす人はなんと2%ほどしかいないのだそうです。
つまり、私たちのうちの98%は、マルチタスキングをしているつもりでもできていないのです。
そこで、マルチタスクを回避すべく彼が開発したのは、「携帯ケース」でした。
このケースを付けると、携帯の機能を最小限に抑えることができるのです。
例えば、友達や家族と会っている時は携帯の機能を電話だけにしたり。
旅行や観光先では、方位磁石だけ使用可能のモードに。
普通の携帯ではインターネットで調べ物をしたりGPSを使って何かを探したりしてしまいがちですが、このケースがあれば、景色だけを楽しむことができそうですね。
もちろん迷ったり時間がかかるというリスクはありますが、何も考えずに冒険することも大切です。
スマートフォンの進出によって、私たちはどんどんマルチタスキングするようになってしまいました。
しかしカルディーニさんは、モノタスク(一つの事をすること)が難しい時代だからこそ、あえてモノタスキングを推奨することが大切だと言います。
彼の製品を使えば、デジタルな機能を全てオフにすることもできます。
マルチタスクにあふれている今だからこそ、モノタスクを見直す必要がありそうですね。
海外ドラマ・映画に影響されて15歳でアメリカ留学へ。現在大学では海外から来た生徒と一緒に授業を全て英語で受けています。最近はイベントで通訳をしたり、韓国語を勉強したりと忙しい日々を送っています!主に海外の記事を参考にオリジナル記事を作成していきたいと思います!