KFC(ケンタッキーフライドチキン)といえば日本でもとても有名なアメリカ発祥ファストフードブランドですよね。
そんなKFCの支店が、イランの首都テヘランにオープンしました。イランとしてはアメリカ系の企業を受け入れるのは初めての事です。
そんなイランにできた初めてのKFCが、なんと24時間後に閉店してしまったのだそうです。一体どういうことなのでしょうか。
イランのニュース局Tasnimは、西テヘランにできたこの新しい「KFCハラル」をイランに来た初めてのアメリカ系レストランだと位置づけました。
このKFCハラルがイランに出来るまでには産業省などからも許可を得ていたとみられ、開店当日にはたくさんの嬉しそうな人々が列に並んでいる様子がインスタグラムにもアップロードされていました。(出典:http://mashable.com/)
しかし、その約24時間後にイランの警察が店を強制的に閉めてしまいました。
KFCハラルのドアには、
「これから知らせがあるまで休業する」という、実質上閉店をほのめかす内容が書かれた張り紙があったそうです。
この一件の理由に関してイラン警察は、店の外観がアメリカの国旗を連想させるものがあり、KFCという企業がイランに存在することが、イランの文化にアメリカが介入しているという印象を与えかねないからだ、という見解を見せています。
更には、「アメリカはイランの重大な敵のうちの一国であり、こういったアメリカのものがイランにあるのは危険をもたらすだけである」ともコメントしています。
しかし、イランのKFCハラルの店長は
「この一件は誤解から生まれたものです。私たちはKFCハラルというブランドの支店なのです。KFCハラルはKFCとは違いトルコ発祥の企業なのです。KFCハラルは、ターゲットとしている顧客もムスリムのお客様であり、大きく違うところがあります」とコメント。
そしてKFC側も、「正式に許可されていないKFCがイランにオープンしている事を聞いてびっくりしています。イランにはKFCの開店許可は一切出していないはずです。詳しい事については今現在現地の行政局などと話合い中ですが、場合によっては会社や個人に対して法的手段をとらざるを得ないかもしれません。」と答えました。
他にも、イラン国内にアメリカの影響を否定する声はたくさん上がっています。
敵対している国とあって、アメリカや西欧の文化を取り入れることは「イスラムやイランの文化に敵対するものである」という意識が今でもはびこっているようです。
政治家など権力を握る人たちも、「(西洋の影響をもたらすような)レストランを立てることは超えてはいけない一線だ」とコメントしている程です。
ただのKFCの問題だというだけでなく、お互いの文化や歴史までが関わっているこの問題。みなさんはどう考えますか。
海外ドラマ・映画に影響されて15歳でアメリカ留学へ。現在大学では海外から来た生徒と一緒に授業を全て英語で受けています。最近はイベントで通訳をしたり、韓国語を勉強したりと忙しい日々を送っています!主に海外の記事を参考にオリジナル記事を作成していきたいと思います!