フェイスブック、ツイッター、インスタグラムなどをはじめ様々なオンラインネットワークを使っている私たち。 自分の近況について書いたり、自分の写真を載せたりと、自分を表現する場としてたくさんの人が利用しています。
そんな中、TEDでトークをしたファン・エンリケスはこのように私たちがSNSを使う事を「電子タトゥ―」だと言います。 これはどういったことなのでしょうか。
まず、タトゥーと言って思い浮かぶことはなんでしょうか。 きれい、シンボル、表現するもの、忠誠心、などでしょうか。多くの人は自分を表現するためにタトゥーを入れます。そしてタトゥーというのは何とっても、ずっと消えずに残り続けます。
彼が言うには、SNSもタトゥーと同じだという事です。
私たちが書くこと、載せることは自分を表現するためで、そしてそれは消えるものではありません。物理的に消えても、人がいったん印象を持ってしまうとそれを消すのは難しいものです。
ここ数年の間でSNSとそれをとりまく技術の発達はすさまじく向上しました。自分が書いてしまえば、行動を把握されることも簡単です。そして顔認証などの技術も向上しました。
見知らぬ人と出会っても顔認証の技術で話しかける前に誰か分かってしまう、なんていうこともあるかもしれません。
さらに、SNSに載っている情報を使って商売をすることも可能かもしれません。写真を撮り、顔認証させ、誰か分かったらその人の事を調べる。黒が好きだと分かったら黒の服を勧める、といったようなビジネスの技も生まれてくるでしょう。
こういったように、私たちが普段使っているSNSは私たちを外に向けて見せたり表現したりするものであり、それはずっと消え続けないものなのです。
SNSがここまで普及しているこの時代。 「書かなければよかった」「載せなければよかった」など後悔をしたことがある方もたくさんいらっしゃると思います。
そんな、後悔するような電子タトゥーを残さないために、彼はギリシャとラテンアメリカから教訓を学ぶことができるといいます。
シーシュポスというギリシア神話の男は罪を償うため重い石を山頂に何度も持ち上げることを繰り返していたそうです。 これは私たちの評判が落ちて、何とか回復しようとするときと同じです。そういったことから日頃から書くことには気を付けるべきだと言います。
ほかにも、オルフェウスというギリシア神話の男は愛する妻が他界し冥界まで追いかけていきます。そこで彼女を見ないという条件で愛妻を取り戻すのですが、最後の最後で誘惑に負けて彼女を見てしまい、妻は永遠に消えてしまいました。これと同じように、愛する人の過去のことや過去のデータには深く踏み込まないことも大切だと言います。
そのほか、おいしい話があってもそれに乗らないことや自分の投稿に陶酔しないことなど、ギリシャ神話などから学べる教訓はたくさんあるのだとか。
SNSは簡単でインスタントなものです。しかしそれとは逆に、SNSで発信することはタトゥーのようにずっと残ってしまうのです。もう一度SNSの役割を考えて使っていきたいですね。
・Your online life, permanent as a tattoo By Juan Enriquez 「タトゥーのように残るあなたのオンラインライフ」 By ファン・エンリケス
海外ドラマ・映画に影響されて15歳でアメリカ留学へ。現在大学では海外から来た生徒と一緒に授業を全て英語で受けています。最近はイベントで通訳をしたり、韓国語を勉強したりと忙しい日々を送っています!主に海外の記事を参考にオリジナル記事を作成していきたいと思います!