インフラトップCEOの大島さんにリクルートで活躍するビジネスマンに共通する3つの特徴を教えて頂きました。
1. 具体的なものしか信じない、「なぜ」を問い続ける姿勢。
リクルートのMTG(ミーティング) では抽象的な表現をした瞬間に場が凍りつきます。その時のMTG参加者からの返答は必ず「なんで?」の三文字です。「大島はどう思うの?」と聞かれて(広告代理店を選ぶシチュエーションだとすると)「A社よりもB社の方が過去の実績から考えて適当だと思います。」と返した際には「何で判断をして、そう言い切ってるの?」、「過去の実績って具体的にはなに?」、「適当の定義とはなに?」という返しの乱れ打ちです。まずここまで言い返されている時点で心が折れそうになります。笑
具体的な表現とは何かというと、5W1Hが定量的に表現されている状態だと考えます。Who(誰が) What(何を) When(いつ) Where(どこで) Why(なぜ)HOW(どのように)というものです。
さきほどの質問に対してはこれくらいで答えると納得をしてもらえます。
「今回の目的の優先順位は今月の目標達成であるので、直近6ヶ月のデータを見る限りは◎◎の分野においてA社よりもB社の方が120パーセントのパフォーマンスの高さを発揮しています。これはB社の運用システムの優位性が原因だと考えられます。ですので◎◎の広告においては、私たちの目的である今月の目標達成の為に追加で予算を割り当てて、◎日から運用を開始し、◎日までに◎◎広告において◎円の予算で◎◎件の獲得をすべきだと考えます。それは過去のB社の実績からして可能の範囲であるので実現可能性は高いと言えます。」
ここまで言い切るまでにはかなりリサーチをして論拠を持っておく必要があります。とにかく具体的に伝えて、やっと一つの意見として認めてもらえるという事です。この思考は会社経営には必須であるので、起業を目指す学生のみなさんは身につけると良いと思います。この思考の癖が身につくと就活にも活かせるのは言うまでもありません。
当事者意識とは何か。私は当事者意識とは一言でいうと「課題を主体的に改善していく姿勢」ではないかと考えています。
有名な話ではありますがリクルートでは新卒にも中途にも、入社初日から「まず、あなたは、どう考え、何をするべきだと思っているのか、それを教えてください」という風に問われます。自身の意思を持っていないとこの質問には答えられないものです。リクルートではそういった事を考えさせられるので、常に経営的視点が問われます。ゆえに社員全員で会社を経営をしているような感覚を持ちます。
しかし、リクルートの当事者意識はそれだけではないように思います。
「課題を主体的に改善していく姿勢」でいうところの「課題の範囲」がとても広いという事です。それを表す言葉としては「雨が降っても自分の責任」です。つまり、原因があまり自分に起因するものではなくても自分の課題であると捉える事ができる姿勢です。これはなかなか難しいものです。ビジネスをしていると、怠けている人に対して「あいつが悪い!!」と思うのはよくある事ですが、リクルートでは「どうやったらあいつは本気で取り組むんだろう。自分に何かできる事はないか。やるべき事はないか。」という具合になります。もちろん、相手にも当事者意識を求めるので、それぞれが相手の課題を自身の課題と捉えて組織的に解決をしていくという事が可能になっているように思います
リクルートは昔はブラック企業だと言われていたらしいです。それを「よく社員が働く会社」と言い換えた場合に、その原因の一つとして社員が仕事に対して熱中、熱狂しているという事が考えられます。ではどうして熱中、熱狂しているのか。それは二つ目の話と重なるところはありますが、「圧倒的な意思」を持って仕事を選んで働いている事が挙げられます。
絶対というわけではありませんが、少なくとも私の周りの人は自身の意思に沿って仕事を選んで、その仕事に熱狂している人が多いように思います。当たり前ですが熱狂していると時間はあっという間に過ぎていきます。それが働きすぎに繋がっている要因の一つではあると思います。(いまのリクルートは長く働くとすぐに怒られてしまいます。) 自分の意思で選んだ仕事の中にある無駄なのかもしれない(作業的で、味気ない、地味な)仕事は頑張れるものです。やらされる仕事ではなくて自分の意思に基づき仕事を選ぶという事が大切ではないかと思います。自分で選んだ仕事って結果出さないと悔しいですし・・。もちろん熱狂ばかりしていればいいわけではなく、パフォーマンスを出さないといけません。ビジネスは結果が全てです。
リクルートってどんな会社?と聞かれることはとても多いので今回はその質問に少しでも答えられれば嬉しいかなと思います。