本格的な就職活動を控えた学生の多くが参加しているのがインターンシップです。
インターンシップを行うことで企業側は社名や業務内容を知ってもらうことができ、企業イメージのアップにもつながります。また、学生の中から採用候補者を探す場にもなります。
学生側は仕事内容を知る機会であり、社会人として働くとはどういうことかを学ぶ機会でもあります。そして希望の企業であれば、自分を売り込むまたとないチャンスにもなるのです。
最近では積極的にインターンシップを行う企業が増えています。夏期休暇にあわせて体験できる短期もしくは長期インターンシップが主でしたが、就活解禁日が繰り下げられたことなどから秋冬に行われるインターンシップも充実してきています。
それでは公務員志望の学生はどうでしょうか。公務員試験で採用・不採用が決まるのでインターンシップは必要ないと考える学生もいると思います。ですが、近年では民間企業だけでなく、公務員も面接試験に重点をおいて採用するところが増えてきているようです。地方自治体や中央省庁などの公共施設でもインターンシップを行うところが多くあります。
公務員のインターンシップとはどのようなインターンシップなのでしょうか?
インターンシップは、民間企業が行うイメージが多いのですが、市町村や都道府県によってはインターンシップで学生さんを受け入れている自治体もあります。特に、現在は県が請け負っていた仕事を市に委託されるケースが多く、市町村の役割も増えています。そのため、市町村が多くの運営責任を担うのでその任務は従来よりも幅広いものになり、やりがいも得られます。
(出典:http://www.internship-guide.com/entry19.html)
民間企業と同じように夏期や秋冬に実施されるものが多いようです。興味のある自治体や省庁のホームページはこまめにチェックし、募集が出ていないか見るようにしましょう。
大学の就職課やキャリアセンターには早くから情報が出されることもありますのでこちらも注意しておきましょう。また、インターンシップを希望する役場などに直接たずねてみるのもよいです。ただし、在籍している教育機関を通じてのみ応募を受け付ける場合もありますので確認が必要です。
公務員のインターンシップは枠組みがしっかりとしているので、決められた期間の中で充実したプログラムを体験できることがほとんどです。民間企業の中にはインターン生をアルバイト代わりに使い、結果として学生側は得るものが少なかったということもあるようですが、その点、公務員インターンシップは心配なく参加できるでしょう。
公務員のインターンシップが大学の就職課やキャリアセンターで応募を受け付けている場合が多いです。官公庁のインターンシップはプログラムの内容が事前にしっかりと形作られており、募集人数にも限りがあります。また、学生からの応募は一括で管理したいという考えがあるため大学側がまとめて提出する流れとなっています。公務員のインターンシップに興味がある人は大学の就職課もしくはキャリアセンターに申し込みを行うと良いでしょう。
公務員の仕事は普段目にすることの少ない内部業務が多いです。職員の方と一緒に実際に体験することで公務員の世界を実感できます。また役場や省庁はさまざまな分野の課に分かれており、インターンシップで体験できる職場の幅が広いので、公務員の仕事について、より理解を深めることができるでしょう。
民間企業でも同じですが、インターンシップ中に職員の方と出会い、新たな人脈をつくることができます。実際に公務員として働く方々に疑問や質問をすることもできますし、採用に直接関係がないとはいえ、顔見知りがいるということがマイナスになることはありません。
ただ公務員になりたいという漠然とした志望動機を持ったまま就活の時期を迎える学生もいると思います。インターンシップでは公務員のやりがいや難しさを体験できます。パンフレットだけではわからない話を職員の方に聞いたり、実際に地域住民の方とふれあったりすることが、志望動機を深めるいい機会になります。なりたいものややりたいことが明確になります。
これまでに公務員のインターンシップを体験した多くの先輩方が、必要なのは公務員試験で問われるような知識を学ぶことだけでなく、地域の方とふれあって行動するコミュニケーション力を身につけることだと話しています。
インターンシップの体験は自信につながり、面接試験での印象はぐっとアップするでしょう。公務員か民間企業への就職か迷っている学生にもおすすめです。
役場や省庁では自治体単位でまとめてインターンシップを受け入れることが多くあります。そのため、インターンシップに応募したからといって、自分の興味のある部署で受け入れてくれるとは限らないということを覚えておきましょう。
民間企業ではインターンシップで働く学生に対し、報酬を支払うことがあります。その額は企業によって様々ですが、企業への貢献度が高い内容のプログラムであるほど高いようです。
ところが、公務員のインターンシップでは報酬が支払われないことがほとんどです。それどころか、職場までの交通費や昼食代、研修中に必要となる経費など、インターン生が自己負担をしなくてはならないことが多いようです。事前によく調べて、本当にそのインターンシップへの参加が必要かどうかを考えましょう。
公務員志望の方の中にも、公務員のインターンシップがあることを知らなかった方は多いのではないでしょうか?インターンシップは就業後のイメージを得られる有意義な経験です。「公務員志望だから」という理由でインターンシップに参加しないというのはもったいないでしょう。
民間企業であれ、公務員であれ、インターンシップを経験することは今後の就職活動に大きな影響を与えると言えます。一日だけの短期体験型インターンシップなども開催されていますので、貴重な機会をのがさず、就職活動の期間を有意義に過ごすことをおすすめします。