こんにちは、板倉美聡です。
アメリカNY州のナザレスカレッジで留学をしてきました。
さて、この連載を読んでくださっている方の中には、
この夏から留学を控えている方も多いと思います。
今日は特にそんな女の子たちに伝えたいことがあって筆を取らせていただきました。
私自身は、韓国、インド、ベトナム、イギリス、ウガンダ、ルワンダ、タンザニア、アメリカ、カナダ、パキスタン、イラン、アラブ首長国連邦と11ヶ国もの国々にいった経験があります。
「一番治安の悪かった国はどこだった?」
こう聞いてくる方の大半は、答えとしてアフリカや中東の国を予想するのでしょう。
何をもって治安が良いとするかは人それぞれですし、滞在した期間にもよりますが、
今日お伝えしたいのはアメリカの話です。
アメリカでは5人に1人の女性がレイプ被害にあったことがあります。
あなたの仲のいい女の子の友達を4人思い浮かべてください。
そのうちの一人はレイプ被害にあったことがあるということです。
しかもセクハラとかいうレベルじゃありません。強姦です。
特に被害が多いのが軍隊で、3人に1人。
次に被害が多いのが大学で、4人に1人。
男性のみなさん、大学に娘を入学させたら25%の確率でレイプ被害に遭うと言われたら、
娘を大学に入れさせることができますか。
オバマ大統領も「大学における性的暴行の撲滅」を改革の一つとして挙げていたほど、
その被害は深刻です。
しかも、この数字は氷山の一角に過ぎないとも言われています。
レイプの被害にあった人の多くが、その被害を報告しないというのがその理由です。
「なんで報告しないの?」
男性の多くはそう思うかもしれません。
なぜ声をあげないのか。
それは報告しようとも、被害にあった事実は変わらないからです。
また、被害にあったことを報告すれば、
被害者を大切に思ってくれている家族は傷付くからです。
被害者もまた忘れたい現実を思い出さなければならなくなり、みんなが傷付きます。
報告することによって、誰も幸せにはなれない。
だから報告しない。
だから被害もなくならない。
今日も誰かが世界のどこかで傷ついています。
もちろん、日本が安全で、アメリカは怖い国なんて、
そういうことを言いたいわけではありません。
日本にいたって、事件が起こるときは起こりますし、
世界中どこの国にだってそういうリスクはあります。
でも、外国に行くということは違う文化圏に飛び込んでいくということです。
日本で通じていた常識が常識でなくなるということ。
日本での「これくらい大丈夫だろう。」「この人は信用していいでしょう。」という感覚が、
全く通用しないということです。
本当に、本当に、自分の身を守れるのは自分だけです。
なめられちゃいけません、強い女性でありましょう。
必ず防犯ベルは持っていきましょう。
アメリカの女の子達は、催眠スプレーなどの護身アイテムを身につけているという現実もあります。
(参考: レイプから身を守るためにアメリカの女性たちが身につける護身用グッズ)
皆さんの留学が実り多いものになることを心からお祈りしています。
イギリスのダラム大学で平和構築の修士課程修了後、パレスチナで活動するNGOでインターンをしています。”フツーな私が国連職員になるために。ギャップイヤー編”連載中。 Twitter@Misato04943248<⁄a>