才能でも、努力でもない。「やり抜く力」が、君を成功者にする

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世界中の著名人による、さまざまな講演会を開催・配信している「 TED 」。

マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツや、アップルの生みの親スティーブ・ジョブズが登壇したこともある、非常にレベルの高い講演会です。

編集部では「TEDx Talks」チャンネルのオススメ動画を、独自の視点からご紹介しています。



第一弾は、著書『やり抜く力 GRIT(グリット)——人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける』で一躍有名になった、アンジェラ・ダックワース博士の講演会をピックアップ。


成功を左右する要因はIQではなく、社会的知性でもなく、ルックスでも、身体的健康でもありません。「GRID(=やり抜く力)」です。

やり抜く力とは、超長期目標に向けた情熱や忍耐力で、明けても暮れても自らの将来にこだわることです。

「その週だけ」「その月だけ」ではなく、何年もの間、一生懸命に取り組み、その夢を実現する力です。


経営コンサルトから教師に、そして心理学者へと転身した彼女が見つけた、「成功者の共通点」とは?

成功者の共通点は“やり抜く力=GRID”にある



彼女は経営コンサルタントの仕事を辞め、ある日アメリカの公立中学校の教師に転身します。彼女は教師として中学1年生に数学を教え、小テストや試験を作成し、成績をつけます。


中には成績の良い子もいれば、悪い子もいる。生徒には好き嫌いや得意不得意があるので、当たり前のことです。

一般的に、IQの高い子(頭のいい子)は、成績が良いもの。私たちも、そうした認識を持っています。


しかし彼女は、とある事実に気がつきました。「IQだけが優等生と劣等生の違いではない」ことを知ったのです。

成績が良い子でも、高いIQではない場合がある。逆にIQが高くても、成績の良くない子もいる。


この結果から導き出された結論は、成功を左右する要因は、IQや社会的知性、ルックス、身体的健康にはないということ。「優秀な人」になるためのただ一つの要因は、「GRID=“やり抜く力」だったのです。

教師から心理学者に転身して見つけた、人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」


アンジェラは、陸軍士官学校やスペリングコンテスト大会の訪問、企業と提携しての販売員研究を通じ、誰が一番になるか、そして彼らがどのような特徴を持っているかを研究し続けました。


その結果、「不屈の精神」や「やり抜く力」が、最も大きな変数になっていることを結論づけます。

どんな分野であれ、大きな成功を収めた人たちには断固たる強い決意があり、それが二つの形となって表れていた。

第一に、このような模範となる人たちは、並外れて粘り強く、努力家だった。第二に、自分が何を求めているのかをよく理解していた。決意だけでなく、方向性も定まっていたということだ。


引用:やり抜く力 GRIT(グリット)——人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける


この「不屈の精神」や「やり抜く力」は、瞬発的に物事を成し遂げる力ではなく、長期間の努力や忍耐力をもって目標に向けて挑戦する力です。

この事実に気づいてから、彼女はアメリカの高校で実験を続けました。 高校2年生に「やりぬく力」に関してのアンケートを実施し、卒業まで彼らを見続けたのだそう。 


結果はどうなったのでしょうか?——やはり「やり抜く力」がある生徒の方がいい成績を残したといいます。

私たちはいつも、才能のせいにする


「人間は誰でも計り知れない能力を持っているが、その能力を存分に生かししきるのは、ごくひとにぎりの並外れた人びとにすぎない」という事実が、今から100年前に証明されているそうだ。


しかしアンジェラが言うことには、私たちは、努力ではなく才能の有無によって、将来何かを成し遂げられるかが決定されると勘違いをしている。

たしかに、才能の有無が、将来何を成し遂げるを決定する要因になるのは間違いないでしょう。幼い頃からとてつもない努力をし続けたとしても、誰もが羨む天才になれるとは限りません。


私たちが生まれた頃に戻って野球を続けたとしても、エンジェルスの大谷翔平選手のように、ピッチャーとバッターで世界に通用する選手になれるわけではないでしょう。

しかし、才能に恵まれた大谷選手が、幼い頃から「凄まじい努力」を継続してきたことを忘れてはいけません。今の大谷を大谷たらしめているのは、才能と努力の掛け合わせに他ならないのです。


以下に紹介する図を見てください。この図は、大谷翔平が高校時代に作成した“マンダラチャート”を再現したものです。

才能でも、努力でもない。「GRID(=やり抜く力)」が、君を成功者にする


大谷選手は、目標を達成する要素を「自分が頑張ったかどうか」だけに依存させ、日々愚直に努力を重ねたのだといいます。さらに驚くべきことに、大谷はメジャリーグの舞台でも、高校生時代に掲げた努力目標を継続しているということ。

たとえば、ゴミ拾いの精神。メジャーリーグの選手たちは試合中にひまわりの種を食べる習慣があり、そのまま殻を吐き捨てます。しかし大谷は、殻を必ずコップの中に捨てるのです。

地元紙の記者は、ツイッターで「ショウヘイ・オオタニの驚嘆すべき達成にまつわる全ての記事を読み尽くしたと思ったところで、読者が私にある指摘をしてくれた。彼はひまわりの種を床に吐くのではなく、コップの中に捨てる唯一の存在なのだ」とつぶやいています

才能に依存することなく、努力を継続し続ける。——この姿勢が、今の大谷選手を形成している一つの要因だと思えませんか?

無知と旺盛な成功欲求こそが、人の成長を後押しする


「偉業」とは、小さなことを一つずつ達成し、それを無数に積み重ねた成果です。偉業の第一歩は、誰にでもできること。問題は、それを継続できるか否かです。


どの社会にもあることですが、特に学歴を重視する社会では、成績や学校での優秀さが人を判断する基準になる。しかしその基準だけで、将来の可能性に蓋をするなど、もってのほかです。

無知と旺盛な成功欲求こそが、人の成長を後押しします。「偉業」を達成する人は、現時点で「頭のいい人」だとは、限らない。


他人が理解してくれない、つまり自分にしか分からない努力を続けている最中は、なかなか認められないもの。物事の表面だけを捉え、社会的な基準でしか物事を考えられない人は、あなたに「バカ」だ「無謀だ」と吐き捨てるでしょう。

しかし、何かを本気でやりたいと思ったときに、あなた以外の誰も、その内から湧き出る感情を制止する権利など持っていません。

少しでも「やってみたい」と言う気持ちが芽生えたのなら、躊躇うことなく、まずは始めてみましょう。そして結果が出なくても、継続してみましょう。


始める人は10%、継続する人は1%——数ヶ月後、そして数年後。あなたはきっと、思い描いた通りのあなたになれているはずです。

この記事を書いた学生ライター

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