インスタグラムやツイッターなど、写真やメッセージを「投稿」するためだけにあったSNSも、近頃では写真編集機能が備わっています。
光を調節したり、色味を変えたり、フィルターを変えたり。自分が撮った写真をそれらのアプリによって自由自在に変えることができますよね。
特に女性の間ではこういった「写真加工」の文化がよりメジャーなものになっていると思います。
投稿する機能のみを備えていたSNSが写真編集の機能を持ち、さらにはその反響を受けて近頃ではもっと高度な加工ができるようなアプリが増えてきています。
その「高度な加工」というのは顔や体のパーツを加工できてしまうアプリです。
「aillis」(旧LINEカメラ)などにもその機能が備わっていますが、今回はBUSINESS INSIDERで紹介されていた「spring」というアプリについて紹介していきたいと思います。 (参考:I just tried a free photo-editing app and now I’ll never trust anyone’s selfies again)
この「spring」というアプリはiPhoneでもAndroidでもダウンロードできるもので、217の国と地域で400万ユーザーを誇る無料写真加工アプリです。
このアプリの特徴は、先ほど紹介したように背景やフィルターを加工するものではなく、映っている人の顔や体を加工・編集することができるということです。
このアプリについている機能は大きく分けて3つ。 身長を伸ばすこと、細く見せること、そして小顔にみせること、です。
では加工前と加工後でどのように変わっていくのでしょうか?それぞれの機能に分けて見ていきましょう。
そして、最後に使うのが小顔にするという機能です。小顔にした後の方が、細長くした体に合っているように見えます。
では、全体的には加工前と加工後でどのように変わったのでしょうか?比較画像を用意しました。
こうして並べてみると一目瞭然ですよね。顔体全体が細くなり、背も高く、全体的にとてもすらっとして見えます。しかし単体で見ると編集されたかどうかも分からないほど自然ですよね。
こういった加工ができるアプリを使っている人は少なくないと思いますし、なんといっても興味深いのはビヨンセやキム・カーダシアンなどたくさんの有名人やセレブたちも使っているという事です。
ではなぜ、こういったアプリを使ってまで実際の自分とは少し違う、背が高かったり小顔だったり少し細かったりする自分を作り、SNSなどを通して周りと共有するのでしょうか?
そこには、社会が定義する「美しさ」や「かっこよさ」が大きく影響しています。
テレビ番組やドラマはもちろん、特に広告などで「美しい」「かっこいい」とされているものの定義が世に広まりますよね。影響力のあるセレブがこういったアプリで自身の体や顔を加工することにも当てはまりますが、今までほとんどの場合「細いこと」「背が高いこと」「顔が小さいこと」などが「美しい」「かっこいい」ことの定義として広められてきました。
そういったことから、人々もこういったアプリを使って無意識に社会が定義する美しさやかっこよさに近づこうとしているのかも知れませんね。
今ではプラスサイズモデルを広めようとする動きなど、こういった定義にとらわれない美しさなどを広める動きもある一方で、「spring」のようなアプリの流行が物語っているのは人々が無意識に持つ「美しさ」や「かっこよさ」のイメージはそれほど変わっていないということです。
海外ドラマ・映画に影響されて15歳でアメリカ留学へ。現在大学では海外から来た生徒と一緒に授業を全て英語で受けています。最近はイベントで通訳をしたり、韓国語を勉強したりと忙しい日々を送っています!主に海外の記事を参考にオリジナル記事を作成していきたいと思います!