「大学に行く意味」について考えたことがあるでしょうか。この質問に対して、明確に答えられる人は少ないのではないでしょうか。今回は大学に行く意味があるか考える上で、知っておくべき現状の4つの問題点について取り上げていきたいと思います。
(出典:http://www.u-presscenter.jp/)
これはNPO法人が調査したデータです。 原因としては、文系では「目的意識が明確でない状態で入学し、結局勉強に興味を持てずに退学してしまう」ことがあるという点です。 また理系では「興味がないが、入学しやすいからという理由で工学部に進んだり、数学が苦手なまま経済学部に進んだりして、勉強についていけずに辞めてしまう」というケースがあります。
東京大学は進学振分け制度というものが存在しており、東大の誇る「リベラル・アーツ教育」の一環で、大学入学後にいきなり専門分野にとらわれることなく、興味を持ったことは何でも広く学ぶことができるようになっています。
ただ、多くの大学では「一年次から自分の将来のキャリアは決まっている」といっても過言ではありません。 そしてその大学の進路の選択は、まだ何も社会の事や自分の適正が分かっていないような17~18歳の時に選択しなくてはなりません。 高校生当時に、目的意識を持って大学進学を決めている人など、非常に少ないのではないでしょうか。そんな高校生に人生の重要な選択を迫るのは果たして正しいのでしょうか。
日本では、一般企業が求めているスキルを大学では教えていません。 そのため、就職の際に「企業が大学の成績を見ることがほとんどない」と言っても過言ではありません。就活では大学の成績よりも、”コミュ力”が重視されます。
「コミュ力」というのも理解しにくい言葉ですが、「会社の色と合うかを見られる」と考えていいでしょう。 勉強ができたから、勉強ができなかったからといって仕事に直結するわけではありません。それよりも、会社でスムーズな人間関係を構築できるかや、他人に不快感を与えない人物かどうかのほうがよほど重要です。ですから、当然学生の思考は、「単位を楽に取得するために、いかに効率的にやるのか」という思考になってきます。
アメリカでは授業評価は匿名で行われ、本人ではなく他の教員が用紙を集めます。また、結果は公表され、図書館へ行けば誰でも閲覧できます。結果は重要で、昇進、昇給の資料になります。
そのため教員たちは、良い授業をするための勉強会を行ったり、同僚に授業を傍聴してもらいアドバイスを得るなど、授業内容向上のために努力します。学生の評価が自分の給料を左右するので、教授は授業の質を上げるモチベーションが明確にあります。
一方で日本では、良い授業を展開したからと言って教える側の給料が高くなるわけではありません。 教員・教授は自分の研究などの成果によって評価が上がる仕組みになっているのです。そのためいくら学生に対して質の高い授業をしてもそのインセンティブは教える側には入ってこないのが現状です。
以上、現状の大学の問題点について4つ上げましたが、日本の大学がこのまま変わらなければ中退者が続出し、大学に変わる社会に必要なスキルを学べるような学校に多くの学生が流れる時代になってくるのではないでしょうか。
Co-media さんで記事を書かせて頂く事になりました。 私なりに情報発信していきたいと思います^^