みなさん、こんにちは。 最近は忙しく、ひたすら不摂生な食生活を送っております田島です。
気温もグッと上がり、この暑さにアジアの国々の思い出を重ねながら、「旅してぇえええ」という思いを今は我慢しております。
さて今回は前回の東南アジア編をもっと詳しくお伝えしようかと思います。 具体的にはその国のインフラや生活・衛生環境、国民性などです。
ただしあくまでも一人の学生からの視点での意見です。僕にも見えてないところはたくさんあります。 そのことを忘れずにそしてぜひご自身の目で確かめに行ってください。人によっては雷に打たれるような衝撃を受けることがあります。
本題に入ります。 僕は東南アジア5か国、ベトナム・カンボジア・タイ・ラオス・ミャンマーを夏休みの1か月で基本的には陸路で国境を越えて移動していきました。
1番衛生面や道路の舗装で課題だらけだなと思ったのはカンボジアです。 カンボジアは予想どおり東南アジア諸国でも群を抜いて「貧困レベルが高い」、そんな気がしました。
市民が飲み食いする大衆食堂では食器が汚くさすがに僕も入念に除菌しました。そしてそういった飲食店の前には大量に生ごみが放置されています。虫も集まり、強烈なにおいがします。雨季だったのでそういったゴミと雨水が道路に流れだして汚水が体につかないように歩くのに一苦労でした。
道路は首都のプノンペンはしっかりと舗装されていましたが、そこから離れると砂利道で土煙がすごいです。 前回話をした孤児院は世界遺産アンコールワットのあるシェムリアップにあったのですが、そのあたりはまったく道路が舗装されておらず、自転車に乗る際は必ずマスクとサングラスをつけて予防していました。
ちなみにトゥクトゥク(タクシーみたいなもの)に乗るときはお尻に注意してください。道が凸凹でお尻がやられます。
そんな環境にあってか、物乞いも他国に比べて多かったですし、何より人々のお金に関する執着心も一際目立ってました。このくらい無料でいいじゃないかということに対してもお金を要求してくるシーンが多くみられました。
しかし勘違いして欲しくないのはカンボジアにも素敵なところはたくさんあるということです。世界遺産のアンコールワットはとても神秘的で歴史を感じますし、トレンサップ湖の水上村では湖上で生活する人々を見学できます。個人的にはボートに乗りながらバックパッカーのテーマソング、奥田民生さんのイージュー☆ライダーを聴くのがおすすめです。「旅してるううう!」という最高な気分に浸れますよ。ー カンボジア、トレンサップ湖
ベトナムとタイですが、この2つは「とても発展しているな」という印象です。ベトナムはハノイとホーチミンに滞在したのですが、植民地時代の名残もあって当時の雰囲気も残っているところがありレトロな雰囲気を楽しめます。しっかりとした幹線道路も整備され市内の移動は快適でした。ベトナムの友人に聞けばハノイにはモノレールが建設中だとか。急成長してます。
そして日系企業をとても多く見ます。余談ですが、ホンダのバイクは途上国にものすごく流通してます。大多数がホンダのバイクを使ってます。バイクタクシーのおっちゃんにいたってはとりあえず日本人の僕と目が合えば、「アジノモト~」、「ホンダ!ホンダ!」と連呼してくるのでとりあえず僕も「うえええええい」とおっちゃんとハイタッチ。
しかし、タイはその遥か上をいきます。バンコクに至ってはこれはもう途上国と呼べないんじゃないかというくらい大きなショッピングモールや、それに連絡しているモノレールが市内を走り、道路はしっかりと舗装され、ゴミもあまり落ちていません。例えるなら完全に渋谷・原宿という感じでした。
それだけ発展しているだけあって、人々の心にも余裕が感じられました。道案内は丁寧にしてくれますし、人々は観光客に対して優しく対応してくれます。施しの精神を持ち合わせています。
また、多くの日系企業、他国のビジネスマンにも遭遇しましたし、やっぱりタイのマーケットは飽和状態に差し掛かっているんだなという印象を受けました。
個人的には他国と比べて「植民地支配されずに繁栄した唯一の国」ということもこの発展を支える大きな要因だと思います。
「同じ地域の国々で内戦があったか、植民地支配があったか」で比較してみてください。暴力で抑え込むということがどれだけ社会に悪影響を与えるのかということを身をもって実感できると思います。
次にラオスですが、自然が豊かで本当にリラックスできました。川下りや洞くつ探検、滝壺に入って泳ぐなどのアクティビティが盛んでこの国の一番の魅力です。
ラオスで過ごした1週間は時の流れがとても遅く感じましたし、人々もあたたかく、笑顔で対応してくれます。ラオスは依然として貧困から脱していない国と言われていたのでインフラや衛生面での不安はありましたが、少なくとも都市部はそうでもなく、人々は活き活きと生活していました。街自体が世界遺産のルアンパバーンの小高い山から見る街の景色は絶景でした。自分が生きていると実感した瞬間でした。
最後にミャンマー。 ここはアウンサンスーチーを輩出した国ですが、なんといってもこの国の魅力は黄金に輝くパゴダです。パゴダとは仏教寺院のことです。その景色には本当に感動し、無数の蝋燭を立てて僧侶たちがお経を読む姿は独特の荘厳な雰囲気を醸し出しています。
現地で住む人に話を聞いたところ、日系企業がどんどん進出する話が進んできており、さらなる発展に胸を膨らませているとのことです。
余談ですが、僕はそこでホームステイをしていたのですが、現地の日本人学校にも行き、サッカーを子供たちとして遊びました。外国にいると普段は感じない日本人どうしの繋がりを強く感じます。そのコミュニティにいると安心できます。
しかし僕たちはそのコミュニティの範囲をもっと拡大しないといけません。難しいことなのですが、肌の色や目の色で判断する前に僕らは人間であるわけで、そこに区切りなど本来必要ないはずです。
旅を続けるうちに僕は国民の「心の豊かさ」や「余裕」は経済的なものだけで決まると思ったことが何度かありました。
しかし実際はそうでもなく、貧しい中でもしっかりと家族からしつけられている子供はそれなりの教養があります。.....”教育だ"。
教育が人一人の生き方を大きく左右し、人間が人間らしく生きることのできる社会を形成するのに欠かせないということを改めて実感しました。 多くの日本人を含めた先進国の人間に理解してほしいのは、その国の国民の民度は教育で決まる比率が高いということです。途上国の人間は貪欲で話の通じない、汚い人間たちばかりだと思っている方も多いのではないでしょうか?
しかし、立ち止まって考えてみてください。 彼らは高い水準の学問や道徳心を学ぶ機会が少ないということを。そしてそもそもその国の国民性を、異文化にある僕たちが評価する権利ってあるんですか? 大きなお世話なんじゃないかと思ってしまいます。
そして文化に対して優劣をつけることよりも、相手をリスペクトして理解をするのが本当の異文化に対する接し方なのではないでしょうか?
価値観は人それぞれ違って当たり前です。ですので、それを他人へ無理やり押し付けることはよくないです。
しかし”あなたはあなた、自分は自分”で割り切って関わるのを避けていたらそこからの発展は望めないと思います。異なる価値観が衝突しあったときに何か新しいものが生まれるわけであって、そこから逃げていたらまったく進歩しません。
そしてその衝突から生み出されるものがいい方向に行くようにネゴシエーションしていくんです。僕は途上国を周り、この教訓を学びました。これは私生活の友達付き合いの中でも十分生かされることです。
僕はまだまだ未熟なので具体的な策はなく所詮精神論として片づけられてしまうことですが、こういった感覚を待ち合わせる人間がたくさん増えればよりより世の中になるのではないか、そう思います。
”死ぬまでの間にどれだけの世界を見れるのか”がモットーの都内在住の大学生。途上国を自ら周り、先進国にいては気づかないその実態を調査する。夏からはアメリカ留学をし、途上国開発における分野で世界に貢献するのが将来の夢。