主体的に動くための、外資就活のススメ

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内定者インタビュー第一弾の今回は、外資系戦略コンサルティング会社の内定者である、大阪大学 経済学部 4年のH. Zさんにお話を伺いました。 応募人数が数千人を越えると言われる外資コンサルの選考において、見事に内定を勝ち取ったH. Zさんが、就活に対してどのような考えを持ち、どのようにして内定獲得に至ったのかを語ってくれました。

大阪大学 経済学部 4年 H.Z さん 内定先:外資系戦略コンサルティング会社 普段は経済学部でビジネスモデルや経営戦略の勉強をしています。 学業以外では、サイクリング部でマウンテンバイクに乗ったり、政策系サークルで学生政策コンペや過疎地域の町おこしに取り組んだり、留学生支援を行ったりしています。

就活するにあたってのポリシー、志望業界の決め手は?

ーーまず始めに、就活中に意識していたこと、持っていたポリシー等あれば教えて下さい。

 自分の主観的な感覚を信じることですね。就活を始めるとわかると思うのですが、色々な情報が交錯します。その中で、どの情報を信じたらいいのか、どの人のアドバイスを信じたらいいのか。自分としてどう思うか、というのを常に意識して取り組むようにしていました。

 ーーどのように志望業界を決めたのですか?

 就活を始めた頃、ピンポイントでやりたい仕事や行きたい業界がありませんでした。そこで、飽き性なのも手伝って、選択軸を3つ持って就活をしていました。

1、とにかく色々な業界と関わる仕事ができること。その中でビジネスをしっかりと勉強する。 2、早い段階からスキルアップできるようなところで仕事ができ、若い頃から成長できる環境があるところで働く。 3、グローバルな雰囲気、カルチャーがある所で働く。

2つ目の軸に関してですが、組織に頼って組織に依存して10年単位でキャリアを積むのは自分らしくないなと思っています。同じような属性の人が集まる集団ではなくて、男性がいればもちろん女性もいて外国籍の人もいたり、中途採用もいる。色んなバックグラウンド持った人がいて、かつ年功序列とかなくて体育会の文化とかじゃなくて、個別の多様な文化が認められるフラットに認められる環境があるといいなと思いました。そういう点で見ていくと、日系企業じゃなくて外資系かなと思いました。

3つ目の軸に関しては、せっかくグローバル化が進む時代に生まれたので、やっぱりグローバルに働きたいというのがありました。その中で、グローバルには2種類あると思っています。1つ目は、業務自体がグローバルであること。2つ目は、会社の文化、組織の雰囲気がグローバルである事。どちらも相互に矛盾する事はないが、必ずしも両立する事はなくて自分は2つ目を優先して会社選びをしました。

以上から、投資銀行かコンサルかなと思いました。絞ったのは6、7月くらいです。本当はそこで絞りすぎるのは良くないと思っていたので、志望動機に順位をつけるとしたら投資銀行とコンサルの志望度を上げて、他の業界も色々と見たという感じです。

 ーー外資系を志望するにあたって情報が少なかったと思うのですが、情報はどのようにして集めたのですか?

 関西にいて情報を集めるときに重宝したのは外資就活ドットコムというサービスですね。企業研究のベース情報や選考や説明会のスケジュール、コラムも載っています。各企業の生の情報は、インターンや選考を含めて東京に行った際に、社員さんや東京で出会った学生に聞いたりしていました。

 ーーやはり関西は情報が少ないと感じましたか?

 そうですね。外資系のオフィスが少なく実際に働いてる人と会えないので、情報を集めるのは大変でしたね。

インターン〜本選考

 ーー業界を絞った後、夏のインターンは参加されましたか?

 7個のインターン行きました。行った順に、バークレイズ証券(マーケット部門)、三井住友銀行、東京海上日動、UBS証券(投資銀行部門)、野村総合研究所の経営コンサルティング部門、経営競争基盤(IGPI)という日本のブティック系のコンサル会社、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)です。

 ーーインターンを通して、日系企業と外資系企業の間で差を感じましたか?

 学生の雰囲気が違いますね。当たり前ですが、外資系のインターンには外資系を目指す学生が多いので、先ほど話した2つめの軸(早い段階でスキルアップ、成長できる)に近い考えを持った人が多かったです。個人のスキルアップに敏感な学生が来ていて、そういう人は日本企業の大企業指向の学生にはあまりいない。そういった人たちから刺激を大いに受けることができるので、最終的に外資系を志望するかはどうかは置いておいて、サマーインターンなどで外資系をしっかり見ておくことは、本選考などで主体的に能動的に動けるかに大きく関わってくると思います。そのためにも、個人的には外資就活に取り組むことをおすすめしたいですね。

インターンプログラムは、外資系の方が雰囲気が自由でフラット。インターンの始まる前にプログラムの説明があると思うけどそこに表れていて、外資系は端的でザックバランで後は自分で考えてってフランクな感じで、社員さんも同じ感じ。日経はきっちり説明する社員さんが綿密にプログラムに関わって細かく管理してくれる。プログラム全体にもしっかり絡んできてましたね。

 ーーインターンは行ってよかったと感じますか?

 そうですね。よかった点が3つあって、

1、選考が冬以降の選考と形が変わらないこと。ESを出して、テスト、筆記試験GD面接、というフローがほぼ一緒なんです。なので、ある種の模擬試験を経験できたのは、本選考の緊張感を和らげるという事に役に立ちました。 2、普段は会えない阪大以外の慶応や東京の学生とか一緒にワークをチームでやることができ、繋がりが生まれ、就活が一段落した後飲みに行ったりできる。そこで、就活や就活以外の部分であらゆる情報交換ができるので人脈が出来る。そういう意味で価値があったと思います。 3、実際に会社の業務を体感でき、ホームページでは知り得ない事を知れて、企業研究にはとても役立ちました。

最終的に志望企業ないし業界を定めていくときに、正直一番大事なのは肌感。自分自身の感覚にそこのカルチャー・カラーがマッチするかどうか。これはホームページや会社説明会だけでは判断しにくいですが、インターンに行くことで、そうした情報に触れる機会が格段に増します。

 ーーインターンが終わったぐらいに、どこに就職するかを決めたのですか?

 そうですね。改めて先ほど話したの3つの軸と絡めて、日系ではないなということが明確になって、第一志望が外資系と確定できました。投資銀行とコンサルを比較した時に、インターンでの経験を踏まえて、自分の中ではコンサルが上なのかなと感じました。実際にやってみて楽しかったですし、やりがいも感じられましたからね。インターンを通して、選考に対する企業の立ち位置が自分の中で明確になりました。

 ーーインターン終わって選考までの期間、役に立ったセミナーなどはありましたか?

 インターンに行っていない会社の情報を集める機会を求めて、関西では京都のみやこめっせのセミナーに参加しました。 また、トライフという就活支援団体のイベントに1、2回参加しました。ただ、特にセミナーに注力したわけではなくて、サマーインターンの振り返りや、話の整理、自分の重視している軸はどこなのかを明確化し、ここの業界ではないかというのを自分なりに綺麗にまとめてみたり、先輩にその期間どのようにしていたかなどの経験談聞くことに重きを置いていました。 とくに外資のコンサルは、外資でも選考が早い部類で10月くらいには選考が始まったので、ギャップの期間が1、2ヶ月くらいなんです。それに、筆記試験で落とされる可能性が高い業界だったので、その対策とかに追われていましたね。

ーー実際に何社ぐらいにエントリーされたのですか?

 コンサル3社、外資投資銀行は6社、P&G(先輩に勧められて)10社エントリーしました。 外資系というのは確かに3番目の軸(グローバルな雰囲気、カルチャーがある所で働く)にあてはまります。しかし外資系の方にとらわれすぎて本当に大事な部分を見失うのは良くない。自分の将来のキャリアステップを考えたときに、日本国内での市場のプレゼンスが低すぎる所はあえて新卒で行く意味はないかなと考えました。そのため、プレゼンスの低いところ(業界ランキング下位)にはエントリーしていません。

外資系コンサルもプレゼンスの上から順に上位3社に絞ってエントリーしました。国内のプレゼンスと海外のプレゼンスは比例しているところがあり、会社全体として強くないと降りてくるプロジェクトの質に関わってきます。そういう観点から、あまり大きくない企業に行くくらいなら日系大手に行った方が将来の自分のキャリアにはプラスになるのではと判断しました。選考が外資と日系でかぶってくるので物理で制約等も考えて10社に絞りました。

内定〜将来のキャリアビジョンに関して

ーー選考を経て、最終的に今の内定先に決めた理由は何ですか?

 第一志望だったので即断でしたね。第一志望にした理由は、自分から見て一番優秀かつパーソナリティが素晴らしい人達が社員さんにいたのと、一緒に最終選考のインターンを受けた学生で多かったからです。こうした環境で自分のスキルアップをしていきたいと感じましたし、目指すべき姿に一致する先輩が多くいるのは刺激があっていいと思ったからです。

 ーー軸という言葉が多くでてきましたが、将来的にはどんなキャリア築きたいとお考えですか?短期的、中期的に見て、目標設定があるのでしょうか?

 今の自分がビジネスの世界にとびこんだ時に、起業した経験がないのでビジネスがどういうものなのかというのがはっきりと分からない。そのため、ビジネスについてしっかり勉強したいと考えています。これはコンサルに入る決意をした理由でもあります。最初の3年間コンサルは色んな業界と関わる特性があるので、ありとあらゆる業界のプロジェクトを経験したいと考えています。消費材、自動車、ハイテク、金融機関、パブリックセクターを含め、業界の特性、働く人、雰囲気を生で学んでいきたいですね。

その後の3年間でビジネスの全体像をつかみ、得た知識、経験をいかしていくフェーズになると思いますが、周りの関係者を巻き込むスキル、ネットワークをどれだけ持っているかも問われてくると考えています。そうしたもの高めるためにMBA留学を考えていて、アメリカ、ヨーロッパなどのビジネススクールに行くことになると思います。色々な国から来ている人との関わりの中で、リーダーシップやネットワークの構築力を学ぶ事ことができたらと思っています。25、26才からの2年間にMBAに行きたいですね。会社側にもMBA留学支援制度があるので、しっかり活用してチャレンジいきたいと思っています。

MBA留学後、会社の中でのポジションがアナリストからアソシエイトに昇進すると思うので、求められる役割が変わってくるはずです。そこで今までとは違う側面でビジネスをとらえられると思うので、仮説構築とかコンサルの中核部分での経験を積んで行きたいと考えています。アソシエイトに上がってその次は29才くらい。その際はせっかくコンサルに入ったので、マネージャーとかでプロジェクトのまとめることを体験できたらいいかなと思っています。

コンサルを永遠に続けると考えているわけでなく、35、36才ぐらいで転職または起業を考えています。転職で現時点でピンと来てるのは投資ファンド(特にPEファンド)だと思っています。コンサルでうまくいくと10年在籍する事になって、ビジネスのアドバイスをしたりビジネスを構築する事には関われると思いますが、リスクをとらない範囲でのアドバイザリー業務になると思います。その後は、自分でリスクをとってビジネスモデルの構築をしてきたいという考えがあります。そこで合致するのは投資ファンドで、そこに転職できたらいいかなと考えています。このあたりの将来設計までは考えています。

 ーー今振り返って就活はどのようなものでしたか?

 自分にとってはプラスでした。就活で初めて気づけた事、人生であったりキャリアであったり、どういう角度でどういうスタイルで取り組むかを社員さんや一緒に就活する学生から学ぶ部分があったので、勉強になったことが多かったです。人間として成長できました。

 ーー最後になりますが、Co-menderに登録された理由を教えてください。

 自分の就活を振り返って、情報が少なかったり、どうしていいか分からなかったことが多かったです。このサービスを通して、内定者の先輩にコンタクトとれてアドバイスをもらえるというのは、就活生に非常にメリットがあるかなと思ったからです。自分を活用してくれて後輩の就活がうまくいくといいなという、ある種のボランティア精神で登録しました。就活やインターンで分からないことや悩みがあれば、気軽に相談してください。

この記事を書いた学生ライター

Keiji Takahashi
Keiji Takahashi
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大学一年次よりスタートアップに興味を持ちアプリ開発/ベンチャーでのインターンシップを経験。 現在、学生の視野を広げるco-mediaとインターンシップから築く新しい就職の形InfrAを運営する株式会社Traimmuの代表。 サッカー観戦とジム通いが趣味。

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